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至大荘懇親会に90人

遠泳体験は今も生々しく、生涯の宝
台風16号の影響で降り止まぬ雨の中、至大荘懇親会は8月28、29日の両日、至大荘養氣閣(食堂)で夕方6時から始まった。高橋直人理事(高14)の司会で開会が告げられ、続いて菊友会理事長の尾羽澤正敏先輩(高9)が、今年は中15回から高32回までご家族を含む90人という例年にない多数の参加があったことに感謝。次に百地健先輩(高5)による乾杯の音頭で食事・歓談となった。
宴もたけなわに入ったころ、永田栄吉・水谷益美・吉村光夫(共に中15)の諸先輩から「九段の素晴らしい伝統と校風を守り新しい後輩たちを育てていこう」の言葉があり、引き続き卒業年度毎に全員が最前列に整列、顔見世をして代表者が挨拶、その中でも三上尚志先輩(高9)の「菊友会を全面的に後押しする」という力強い言葉に会場の雰囲気が和らぎ、高13は飯田勝夫君の音頭で「むぐらの雫」(湯野先生作)を合唱した。
*2005年の至大荘懇親会は8月27~28日の予定。早速スケジュールに入れましょう。




ビンゴ、花火、カラオケ
歓談中のアトラクション、ビンゴゲームでは今村澄枝さん(高13)が初ビンゴとなると次々にビンゴが出て賞品を手にした。
「障害者オリンピック世界大会・2005年冬期長野」と英語で染めぬかれたTシャツをビンゴゲームの賞品に寄附した馬渕義彦君(高13)が障害者スポーツ振興をPR。お腹もいっぱいになった頃合をみて黒崎昭二先輩(中17)の音頭で校歌を斉唱して中締めとなった。
8時から雨の中、海岸に出て花火大会。氏家義之さん(高15)ら、花火係が危険も省みず湿った花火に必死に点火、真っ暗な夜空に打ち上げ花火が舞い上がる。筒が風に倒されて横に飛び出す花火もあり、子供連れも含め約30人が楽しんだ。
再び室内に戻って嶽瀛寮でのど自慢大会。高13回の馬渕・山崎が進行係、古川武男先輩(高7)の美声「知床旅情」で幕が開く。カラオケセットもマイクもない肉声で歌うのだが、酒の勢いとその場の連帯感で「高校三年生」「旅姿三人男」「惜別の歌」など次々に飛び出し、最後は全員肩を組み合い「同期の桜」を声高らかに合唱してお開き。11時半ごろ就寝した。


大先輩の思い出話に感動の拍手
翌29日は朝食の後「至大荘講演会・大先輩の語る一中、九段、至大荘」と題して、永田栄吉・吉村光夫・水谷益美(共に中15)及び黒崎昭二(中17)の大先輩諸氏による話があった。まず自己紹介では、バスケットボール部員だった永田先輩のスポーツで鍛えぬかれた体は今でも若さに溢れ「毎朝5キロの歩行は欠かさない」と話された。日体大を出られた奥様は社交ダンスの現役でご活躍の由。
工作部員だった吉村先輩は「地下工作室の電動工作機を放課後自由に使って、電気機関車の模型作りに夢中になった。この工作機は当時では非常に斬新で、九段の独創的な校風と自由な教育方針を物語る証しである」と話された。現在は「NPO法人・日本鉄道模型の会」の会長である。
深川生まれの水谷先輩は文学青年の風貌で「しゃべると話が何処へいくか分からないので」と前置きして「遠泳中の感動」と題した感想文を朗読された。遠泳中の誰もが経験した恐怖と感動が見事に描かれているので以下に抜粋した。


遠泳中の感動
沖に進むにつれて次第に波が高まってきました。隊列がさらに前進して、いよいよ太平洋に乗り入れたことがわかるようになると、急に波が大きく、うねりが高まり、海が変容してきた様子が現れるようになってきました。
うねりが、泳いでいる私をその波頭まで押し上げ、その瞬間、右側に横たわっていた房総半島が目の高さまでせり上がり、やがて次の瞬間、体は引っ張りこまれるような力で大波の斜面を滑り落ちてゆき、水底まで届くかと思われる錯覚にとらわれました。あたりの眺望は消え失せ、2叟の和舟の姿もありません。水、水、水に囲まれています。私は本能的な恐怖に包まれました。
しかし何十回かそれが繰り返されたころ、二つの異様な世界で経験した驚愕と感動から、いつの間にか抜け出ていました。私は大きく息を吸いこんで至大荘の浜を目指して悠然と泳いでゆきました。
4人目、ラストバッターは背が低くて偏食だったという黒崎先輩。地下食堂で当時の先輩達が横に着いて親身になって偏食を治してくれた話や、遠泳中に「小さな体でよく泳ぎ切った、えらい!」と先生からほめられた時のうれしさは今も忘れられない、と話されたまま絶句。当時を想い出されて思わず感涙にむせぶと、聞き入っていたみんなから感動の拍手がわきおこった。少子化に進む傾向を危惧され、今でも率先して頼まれ仲人を引きうけられている由。


質疑応答も活発に先輩は人生の知恵袋
質問に答えるコーナーでは「生きるための秘訣は?」の質問に、各先輩とも口をそろえて「自分の好きなことを自由にやること、柔軟な思考をもって自分の持ち味を活かし切るのが人生」と答えられた。「人生楽しく生きるには?」の質問には「夫婦円満が第一、いくつになってもお互いの肌に触れ合うことが大切」と諭された。勝俣友子先輩(高8)の温か味のある名司会にのせられて夫婦生活の際どい話にまで発展したが、さらりと言ってのける諸先輩の枯れた話術は、さすがであった。厳粛にして和やかな雰囲気の中あっという間に時は過ぎていった。
予定していた中庭でのバーべキューは雨で中止、昼食は養氣閣でのバーベキュー料理、豊かな海の幸に舌鼓を打ち、お昼過ぎに現地でお開き解散となった。年齢の違いを超え同窓生同志ならではの連帯感が懇親会を充たしていた。


 (高13・山崎武正)

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