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鈴木会長あいさつ

母校での体験の共有を大切に
菊友会の役割は2つあり、一つは会員相互の親睦を図ること、もう一つは母校の発展に協力すること。この母校の発展に協力するということに関連して、実は3月以降、菊友会として対応を迫られる問題が出てきた。東京都が千代田区に都立九段高校を移譲して区立九段中学校とドッキングし、中高一貫教育校を設置しようという問題が表面化した。


 菊友会の役割は2つあり、一つは会員相互の親睦を図ること、もう一つは母校の発展に協力すること。この母校の発展に協力するということに関連して、実は3月以降、菊友会として対応を迫られる問題が出てきた。東京都が千代田区に都立九段高校を移譲して区立九段中学校とドッキングし、中高一貫教育校を設置しようという問題が表面化した。
 これについては5月21日に理事会、評議員会を開き、そこでの意見を集約して都教委に菊友会として要望書を6月3日付で提出した。8月1日付菊友会報に掲載されている。その後も菊友会として都の一部教育委員に私どもの立場をご理解いただいて支援をお願いした。また、東京都と千代田区と九段高校の3者で設置された協議会に出席し、あらためて菊友会の立場を主張してきた。協議会では「始めに移譲ありき」ということでは困るということで、事前に説明を求めた。
 しかし、今月中にも都は移譲問題に対する態度を決定する段取りになっている。この状況に鑑み、10月15日に菊友会の緊急理事会、顧問会、評議員会を開き、出席者からの意見を集約し、都に対し、意見書を出すことにした。本日、会長印を押して都に提出する。(2面に掲載した意見書の内容を説明)
 私は日本の中等教育は変革のプロセスの中にあると感じている。たまたま同期の1人が私立一中時代の資料を送ってくれた。この中に母校の教育の方針ついて、こんなことが書かれている。
 近代の教育は知識に偏し、ややもすれば生徒をいたずらに波浪に導き、ただ詰め込むことによって教育の徹底を期せんとしている。本校は創立以来、教育教授の改善に留意し、単に試験を掲げて勉強を強要することを避け、むしろ一日一日の社会生活がわれわれの試験場であることを深く意識せしめ、自学自習の態度を養成し、創造を深め、個性を善導し、生きた知識を打ち込むことに努力している。かくして気宇闊達、正々堂々たる真の男子を養成(今は女性もかなりおられるようだが)、東京市民の先頭に立ち、国民のリーダーとして常に第一線で活躍しうる人間の教育を目標として活動している。社会で人後に落ちざる人物を作ることこそ教育本来の目的であって、本校創立以来の理想である。
 これが何と60年ぐらい前に作られている。現代の状況に適応すると思う。形や器も大事だろうが、さらに本質的に重要なことは中身である。それは今申し上げた教育の理想と実践であって、実践によって作られる体験を共有していくことが大切ではないか。
 今回、行政的決定がどうなっても母校の伝統が正しく受け継がれるよう努力して行かなければならない。伝統とは何か、いろいろご議論もあろう。伝統を守るためには逆に変革、変化も必要な場合もあろう。私どもは母校が新しい状況に適合し、魅力ある存在としてあり続けるよう、出来る限りの努力をしたいと思う。会員の皆さまもこの問題について深く考え、ご支援とご協力をお願いしたい。

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